エアビー撤退の危機

3月のお話。

昨年末に友人から譲り受けた、博多駅近くのオーナー許可済の転貸エアビー物件(1室)。大した儲けは出ないながらも、個人の消費税課税売上を上げるには非常に重要。かつ、今後の旅館業への展開を考えるうえでも、まずはこの1室を足掛かりにと考えていた、そんなお部屋なんですが、、、。

なんと、消防法のかねあいで、撤退しないといけないかも!という大事件が持ち上がりました。私も個人的に参入前からいろいろ法律面は調べていたんですが、「11階建て以上の宿泊施設には、11階以下の階にもスプリンクラーをつけないといけないよ。ウフ」というルールは知りませんでした。

私の運営物件は、11階建て・・・。自室は4階ですが、そんなの関係ねぇ・・・。全階にスプリンクラーつけたら、千万円単位でお金がかかるとのこと・・・。

いままでは、いわゆるグレーゾーンでの民泊でしたが、簡易宿所の許可なり新法の登録なり、消防の許可を取るうえでは当然ですが法律に従わないといけません。

そして、消防の許可が取れなければ、「合法宿泊施設ではない」=「6月以降、エアビーなどの集客サイトに一切載せられなくなる」=「撤退するしかない」ということになるんです。

昨年の譲り受け当初は「簡易宿所の許可もゆくゆくは取れそうだし、最悪でも新法で行けるだろう」と思っていた皮算用が、まったく当てが外れることになります。

代行会社からの不気味なお誘い

そんなことを知ったのは、私が運営を代行している会社からの、1通の手紙でした。曰く、「延床の1割以下なら消防がスプリンクラーなしでも許可を出すと言ってるので、同物件内の希望者で大抽選会します」とのこと。

その時点では、何部屋希望者がいて、何部屋の「当たり」があるのかも不明。とはいえ、選択肢は他にないので、大抽選会には参加することとしました。

運命の3月7日。本業をさっさと終わらせ、代行会社の入っているビルの1階会議室に向かいます。この時点では、当選確率もはっきりせず、でも根拠のない自信もあったり、いろんな脳内物質がごちゃ混ぜになった不思議な昂揚感でした。

19時の抽選時間を迎えます。集まったのはたった5名。しかし、他に抽選を委任しているホストが4名いるそうで、分母は9・・・。

当たりの数はというと、延床の1割未満を満たす「4部屋」とのこと。つまり4/9の当選確率です。冷静に考えれば50%以下の確率なんですが、この時の私の頭の中は「いや、これなら当たるでしょ」という根拠なき楽観に占められていました。

いざ抽選に臨みます。抽選方法は、その場にいる参加者に、9枚のクジが入った箱から1枚ずつひかせるというもの。運営者側の不正を疑われないようにする方法ですね。

4枚+補欠1枚の合計5枚のクジを引き、その場で開票が行われました。はたして結果は・・・?

・・・は、はじゅれた・・・。

いや~、見事に外れてしまいました。現場の雰囲気からすると、律儀に参加した5名は全員外れたようです。お通夜のような、というか、一瞬でまるでかぼちゃの馬車の債権者集会のようなキーンと耳鳴りがするような緊迫した雰囲気になりましたから。

さ~て、どうすっかな~。エアビー開始2か月強で突きつけられた現実。初期費用まったく回収できず、さらには撤退費用も掛かるだろうし。帰宅する足取りは重く、何かの間違いでしたってことにならないかな、とか、妄想に逃げるしかない状況。

捨てる神あれば

しかし、この時点で完全に詰んだかといえば、まだ可能性の芽は残っていました。それは、消防関係の規制の緩和です。

考えてみれば、日本中に11階建て以上のマンションなんて山ほどあり、それらが全部民泊新法でも登録不可なんて、新法の精神からしてもおかしいですよね。旅館・ホテル・簡易宿所など、純粋に旅館業法の許可を取って行う場合はともかく、民泊にそこまでの規制をかけるのも厳しすぎるお話。

ただし、この時点での消防側の立場は、「民泊であれホテルであれ、不特定多数の人が宿泊する施設は、同じ規制を適用する」という立場。実際に代行業者さんも、交渉の甲斐なくその立場を崩せず、結果今回の大抽選会となったものであります。

せめて民泊新法での登録ぐらいは許可してほしい。できれば旅館業法上も・・・。そんな思いで抽選後の1日2日を過ごしていたところ、1本のクモの糸が天から垂れてきました!!

消防法緩和のパブリックコメント募集

いつもどおり民泊関連ブログや関連企業サイトを巡回していたところ、「11階建て以上の建物で宿泊させるなら全階にスプリンクラーつけてね。ウフ」という規則を緩和すべく、パブリックコメントの募集が始まったとの情報を発見!!

超ナイスタイミング!しかし、6月に間に合うんだろうか?一応、こういった緩和が行われることを見越して、部屋の契約は延長するようにあらかじめ段取りしてますので、仮に緩和がたとえば8月とかになっても構わないんですが、できれば早めに緩和→簡易宿所(or新法民泊)となったほうが当然ベターです。

ちなみに、しばらく許可が取れなかった場合、6月以降はいったんマンスリーマンションとして転貸することになっていますが(代行会社が、今回の件の対策として手配してくれた)、マンスリーなんて儲かるもんじゃないとわかっていますし、なによりマンスリーだと消費税課税所得にはならないと思うので、まったくやる意味はないんです。たんに、いつか旅館業の許可が取れると信じてホールドしているだけという状態。

という状況で、現在私が抱えている不確定要素を列挙すると、①そもそもスプリンクラー関連の規制は緩和されるのか?②されるとして、それは追加コストが十分許容できるレベルまでの緩和か?(緩和されても200万かかるとか言われたら意味がない)③十分緩和されたとして、本当に簡易宿所の許可が取れるのか?④緩和されるとしたらいつか?⑤簡易宿所の許可が取れるとしたらいつか?という、5つの不確定要素を抱えています。

これらをすべてクリアした時初めて「たった1室の全然儲からない民泊部屋」が手元に残るわけで、なんて効率の悪いことをやっているんだと我ながら悲しくなります。

いずれにしても、上記の状況は5月に入っても何一つ結論が出ておらず、もやもやした毎日を過ごしています。進展があり次第、再度ご報告したいと思います。